10年ほど前になります。
何度目かのグアテマラ訪問の折、日本人二人が刑務所に入っているという話を聞きました。
理由を聞くと、「麻薬所持」
本人たちに会ったことはありませんから、どういう経緯でそうなったのかは分かりませんが、軽率な行動をとったのは明らかです。
アジアでは麻薬を売りつけておいて警察に密告する輩もいますし、他の国でもうまく騙して運び屋にさせる組織がありますから簡単には言えませんが、どちらにしても迂闊です。
異国では、刑務所の外に助けがなければ、彼らの状況は厳しいものです。
それも、スペイン語ができなければお手上げです。
マレーシアで逮捕された、オーストラリア人の実話をもとにした映画があります。
名前は残念ながら忘れましたが、二人のうちの一人が麻薬をバッグに入れて密輸しようとしました。
密告により彼らが捕まったのは、出発直前の飛行機の中。
判決は、死刑。
彼らの家族の必死の試みも叶わず、彼らは絞首刑にされました。
マレーシアは麻薬に厳しく、有罪になれば確実な死が待っています。
他の国でも、下手をすると終身刑になります。
コロンビアで、やはり麻薬所持で有罪になったドイツ人は、刑務所という名の無法地帯に放り込まれました。
テレビのレポーターに話す彼の顔には苦悩と怯えが見えていました。
刑務所は無法者の村のようになっており、彼は入所2日目に所持品をすべて奪われました。
寝るのは空の下。
ここには普通の刑務所の囚人部屋がないのです。
レポーターとのインタビューに、彼はこう答えています。
「刑期の一年をここで生き抜けられるかどうか、わからない」
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